線形空間における証明で躓いたので

線形空間\(E\)と係数体\(K\)を設定する。\(a \in E, \lambda \in K\)とすると

$$\lambda a = 0 \Rightarrow a = 0, \lambda = 0$$

が成立するという問題。まあ当たり前なのですが、これを示すにあたって違和感を感じましたのでメモ書きとして残します。

誤解答

私は以下のように示しました。

\(\lambda = 0\)のとき、

$$0a = (0 + 0)a = 0a + 0a$$

より

$$0a = 0$$

\(\lambda \not= 0\)のとき\(\lambda\lambda^{-1} = \lambda^{-1}\lambda = 1\)なので $$a = (\lambda^{-1}\lambda) a = \lambda^{-1}(\lambda a) = \lambda^{-1} 0 = \lambda^{-1}(0a) = (\lambda^{-1} 0) a= 0a = 0$$


これで示せると思っていた時期が私にもありました(白目)

誤解答箇所

$$0a = (0 + 0)a = 0a + 0a$$ から $$0a = 0$$ を示していたところが間違いでした。これだと$$\lambda = 0 \Rightarrow \lambda a = 0$$を示していることにります。すなわち$$\lambda a = 0 \Rightarrow \lambda = 0$$を示すところを完全に無視してしまっていたというわけです。まあこれは偽の命題なんですがね。

改善案

命題として示すためには以下のような示し方があると考えます。命題\(p, q\)を用意します。 $$p \to q$$ を\(p\)ならば\(q\)と定義します。理由は\(\Rightarrow\)は記述量が多いからです(つまりさぼりたい)。

\(p \to q\)の真理値表は以下のようになります。

\(p\) \(q\) \(p\to q\)
true true true
true false false
false true true
false false true

\(p \to q\)が\(p\lor q\)の真理値表に似ていることから以下のように書き直す

\(p\) \(q\) \(\lnot p\) \(\lnot p\to q\)
true true false true
true false false true
false true true true
false false true false

これは\(p\lor q\)の真理値表と一致しているので $$p \to q \equiv \lnot p\lor q$$ です。これを用いると、示す命題は $$\lambda a \not= 0 \lor \lambda = 0 \lor a = 0$$ であることがわかります。逆にこれを示せば命題が成り立ちます。 ここで\(\lambda a \not= 0\)であればこの命題は真となるので\(\lambda a = 0\)の時、 $$\lambda = 0 \lor a = 0$$ を示せばいい、また\(\lambda = 0\)のとき命題が真になるのだから $$\lambda a = 0 \land\lambda \not = 0 \Rightarrow a = 0$$ を示せばいいことになります。

すなわち、この問題の解答は次の通りです。

\(\lambda \not = 0\)の時、

$$ a = (\lambda^{-1}\lambda) a= \lambda^{-1}(\lambda a)= \lambda^{-1} 0 $$

ここで$$\lambda^{-1} 0 = \lambda^{-1} (0 + 0) = \lambda^{-1} 0 + \lambda^{-1} 0$$ なので $$\lambda^{-1} 0 = 0$$ ということで以下略


これでどうでしょうか。間違ってる、もっといい方法があれば教えてください。ではでは。